狭義と広義の統合

 サハーバ(預言者ムハンマドの教友)の定義に、広い意味(広義)のものと狭い意味(狭義)のものがあったことは、以前述べたとおりです。

 簡単に整理しますと、サハーバのもともとの意味は「付き従った者」ということで、この意味に従えば預言者ムハンマドと一定期間、例えば1~2年以上ともにいた人間だけがサハーバと見なされます。これが、狭い意味(狭義)でのサハーバです。

 これに対し、広い意味(広義)では、ムスリム(イスラーム教徒)として預言者ムハンマドに会い、ムスリムとして死んだ人間がサハーバと見なされます。

 そして、狭義と広義のうち、広義が優勢となりました。

 それと同時に、サハーバの位階も明らかにされてきました。これによって、狭義の「付き従った者」という意味も疎かにされることはなかったと言えます。

 以下に具体例を見てみます。

(K.S.)