コーラン(クルアーン)の冒頭に繰り返される慈悲という言葉

この「慈悲あまねく慈悲深きアッラーの御名において」という表現は、バスマラ*1とも呼ばれ、アラブ圏では宗教書だけではなく、契約書などの始めにも書かれることが多いため、日常的に頻繁に触れ合うこととなる表現です。カタカナで書くと「ビスミ・ッラーヒ・ッラフマーニ・ッラヒーム」というのが原音に近いと思います。アルファベットでは、Bi-ismi Allāhi al-raḥmāni al-raḥīm(i) と表記されます。この、Bi-ismi Allāhi al-raḥmāni al-raḥīm(i) のなかで、赤文字で強調した部分が「バスマラ」という用語に転化しました。

al-raḥmāni al-raḥīm(i) が「慈悲あまねく慈悲深き」に該当する部分で、Bi-ismi Allāhi が「アッラーの御名において」にあたります。

(K.S.)


*1 アラビア語では、 بسملة と表記する。