タージ・マハル自体はモスクではなく、墓廟(ダリーフ、ضريح)です。
なお、異文化の建築に詳しい建築家の神谷武夫によれば、「本来インドには、墓を建てるという習慣がなかった。すべての死者は 49日めに生まれ変わるという輪廻(りんね)の思想に支配されていたからである。インドに廟建築がもたらされるのはイスラームの侵入後であって、300年にわたる「デリーのスルタン朝」を通して定着し、北インド全体に廟が建てられると、しだいにヒンドゥのラージプート諸族もこれに倣(なら)うようになる」のだそうです。
『タージ・マハル廟』
上記ウェブサイトは素晴らしい写真とともにインドの建築についても詳しく紹介しています。