イスラームにおける救済(天国へ入ること)

 一般には、ムスリム(イスラーム教徒)が次のような信仰を持っていると理解されているようです。すなわち、自分たちムスリムが天国へ行き、非ムスリムが地獄へ行くと。しかしながら、事態はそう単純ではありません。

 ここでは、救済(نجاة 天国へ入ること)がアッラーの大権に属するという原則を確認した後、イスラームの宣教の到達していない人々である「中間時の民」(أهل الفترة)に関する理論を確認した上で、イスラーム(イスラム教)がキリスト教徒やユダヤ教徒などのような他宗教の信徒(異教徒)の救済についてどう考えているかを可能な限り考えてみたいと思います。

(K.S.)