イスラーム陶器

 日本ではイスラーム陶器の蒐集が充実しており、それらを鑑賞するのに便利な用語集を作成しました。最古のイスラーム陶器として知られるのは、9世紀にアッバース朝の一時的な首都であったサーマッラーから出土した陶器類ですが、その高度な技術からこれ以前にも何らかの前史があるのだろうと推測されています。陶器の名前の由来は、(1)陶器の特徴(例:ラスター)や製法(例:ミーナーイー)などと、(2)産地(例:サリー、イズニク)や出土地(例:クバチ)などの2つに大別されます。(K.S.)